新型コロナウイルスの影響で今後注目される旅行スタイルは?「3密」を回避する宿泊方法や移動手段などを紹介

新型コロナウイルスの影響で今後注目される旅行スタイルは?「3密」を回避する宿泊方法や移動手段などを紹介

新型コロナウイルスの影響で、今後の旅行スタイルが大きく変化することは明白ですね。

今後、移動や宿泊において、3密をいかに回避しソーシャルディスタンスを保てるかが、安全に旅行するための重要な鍵となってきます。

私が住むアイルランドでは、すでに5月上旬からロックダウン解除計画を進めています。

これは、リスクが低い観光施設を優先的に再開させていくという計画です。

この記事では、コロナウイルスの影響で人気が急上昇する可能性があるキャンプ、車中泊、グランピングなどの旅行スタイルと、ソーシャルディスタンスを守るための海外の取り組み、移動中の衛生管理などについてもご紹介します。

Contents

「3密」を回避してソーシャルディスタンスを保てる宿泊施設とは?

新型コロナウイルスの影響により、ホテル業界は今、窮地に立たされています。

私自身も、夫が4つ星ホテルなどのホテルコンサルティングを経営しており、今までとは180度違うアプローチが求められているのを感じています。

「3密」とは、「密閉」「密集」「密接」のことを指します。

千葉のグランピング「BUB RESORT Chosei Village」は、早くも4月上旬に、この3つ条件をクリアする取り組みを実施しました。(期間限定)

具体的には、チェックインや食事をすべて屋外で行うこと、1日の受け入れを3組のみに限定すること、アクティビティは必ず人と人とのあいだに十分な空間を置き、ソーシャルディスタンスを守るという取り組みです。

また、世界各国で、今後、海外旅行の需要はなかなか回復せず、国内旅行の需要が続くという状況はすでに予想されています。

そういった中で注目を浴びつつあるのが、自然の中で過ごす旅行スタイルです。

キャンプ場は、レストランでテイクアウト料理のみの販売、屋外で受付をすることなどで、「3密」を防ぐことができます。

この他、「3密」を回避できる場所として、ロッジ、ホリデーホーム、貸し別荘、乗用車での車中泊などが挙げられます。

(参考:『千葉のグランピング施設に「コロナ積極的対策プラン」が登場!お子様宿泊無料!自然の中で回避する3つの密。』|
PRTIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000043533.html)

ロックダウン解除後の再開計画について|海外の事例

ヨーロッパでは、まだ感染者数が完全に減ったわけではありませんが、経済状況の悪化などの理由から、ロックダウンを解除して国を再開させる動きがあります。

私が住むアイルランドもそういった国の一つです。

ロックダウン中にあるアイルランド政府は、数ある観光、宿泊施設のなかで、以下のような施設を優先的に再開させる計画を発表しました。

(すべて、ソーシャルディスタンスが守られることが条件です。また、実際に実施するか否かは、感染者数やICUの患者数などを考慮した上で決定されます。)

再開計画:第1回目

・自宅から5km圏内の移動が可能に
・屋外の観光地の再開
・屋外の駐車場、ビーチ、トレッキングコースなどは、ロックダウン中もアクセスが可能
・屋外の球場やテニスコート、ゴルフ場の再開

再開計画:第2回目

・自宅から20km圏内の旅行が可能に
・図書館の利用、屋外でのチームスポーツの練習(試合以外)が可能に

再開計画:第3回目

・カフェ、レストランの再開
・児童用公園の再開(衛生管理が守られることが条件)
・主要都市への旅行を制限(回数、週末、平日など)

再開計画:第4回目

・自宅から20km以上離れた場所への旅行が可能に
・ホテル、ホステル、キャンピングカー用の公園、ホリデーハウスなど(最初は、1平方メートルあたりの人数制限を行い、徐々に、制限を緩めていく予定)
・スポーツ試合の再開
・公共のスイミングプールの再開
・美術館やギャラリーの再開
・その他の文化施設の再開

再開計画・第5回目
・パブ(居酒屋)の再開

(参考:『Roadmap for reopening society and business』|https://www.gov.ie/en/news/58bc8b-taoiseach-announces-roadmap-for-reopening-society-and-business-and-u/)

第4回目から可能になる通常のホテルステイですが、最初は1平方メートルあたりにいれる人数が制限されることから、グランピングやキャンプ場に客が集中されることが予想されます。

いかに「3密」やソーシャルディスタンスが重視されているかが、この計画からも感じられますね。

ソーシャルディスタンスを保つ移動手段とは?

ソーシャルディスタンスを保ち、「3密」を避けるための移動方法としては、以下のようなものが挙げられます。

・バスや電車の窓を常に開けて換気する
・バスや一つの車両に乗れる人を制限する
・キャンピングカーやバンで旅行する
・上記以外の乗用車で車中泊する

コロナウイルスが流行る以前から、バン、軽トラハウス、乗用車などでの自然を楽しみながら車中泊をする人は増えてきていました。

大手ホテルチェーンのマリオットグループも、2019年の夏頃からグランピング事業に大きな投資を開始しています。

今後、さらにこういった旅行スタイルの人気上昇が予想されます。

移動中にソーシャルディスタンスを保つための海外の取り組み

私が住んでいるアイルランドでは、コロナウイルスによる初めての死者が国内で出た頃から、ソーシャルディスタンスを保つ取り組みが実施され、バスに乗れる人数も5人に制限されています。

具体的には、2メートルの間隔を保つために、使わない席をロープでまとめて、そこには人が座れないようにしています。

バス会社はもちろん大きな赤字ですが、当面は政府からの援助でこういった方法が続くことが予想されます。

人口が密集している日本の都市部で、こういった取り組みを実施するのは難しいでしょう。

そのため、そういった場所では、個人でできる衛星管理が重要になってきます。

旅行で安全に移動するための衛生管理とは?

ソーシャルディスタンスを保つだけは安心して旅行できないと感じる人もいることでしょう。

感染を避けて、より安全に旅行するために、移動や旅先で「衛生管理」をする人が増えることが予想されます。

≪感染の危険性を少なくする衛生管理方法≫

・アルコール消毒液を常に持参
・座るシートやテーブルを消毒スプレー/除菌シートで拭く
・飛行機、バス、電車などでフェイルシールドを着用
・移動中にマスク、ゴム手袋を着用する

実は、新型コロナウイルスは、飛沫感染と同じぐらい接触により感染する危険性があり、深刻な問題となっています。

人の皮脂に付着しやすいとされているコロナウイルスは、皮膚から簡単に体内に侵入できてしまうからです。

そのため、移動中にマスクはもちろんのことゴム手袋を着用する人も増えることが予想されます。

今後の変化に注目して、より安全な旅行を楽しもう!

この記事では、コロナウイルスがもたらす旅行スタイルの変化についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

新型コロナウイルスの収束には長期戦が予想されており、海外では徐々に国を再開させる計画が進んでいます。

そのような動きがあるなかで、今後は、「3密」を避けてソーシャルディスタンスを守る旅行スタイルにシフトしていくことが予想されています。

車中泊、キャンピング、グランピングなども、その良い例です。

当面は、車での移動がほとんどであることが予想されますが、時間とともに衛生管理が徹底され、バス、電車、飛行機といった交通手段を利用した移動も増えていくことでしょう。

今は、一番大変な時ですが、近い将来また旅に出かけられる日は近づいています。

衛星管理やソーシャルディスタンスを守りながら、より安全な旅行ができる日が来るのを待ちましょう。