アフリカで治安の良い国Top5【2020年版ランキング】

アフリカで治安の良い国Top5【2020年版ランキング】

アフリカに危険なイメージを持っている方も多いかもしれませんが、実は、比較的、治安の良い国もたくさんあります。

現在は、コロナウイルスの影響で、治安より感染症の危険性の方が高まっているので、十分に気をつけましょう。

この記事では、2020年アフリカで治安の良い国Top5をランキング形式でご紹介します。

※現在、アフリカ全土でコロナウイルスの感染が加速しており、日本人は速やかに帰国することが、外務省より勧められています。

Contents

1位セーシェル

セーシェルは、2020年アフリカで最も治安の良い国に選ばれました。

Insurlyが発表した旅行者の世界の治安ランキングでは67位でした。

WHOが発表した平均寿命の統計に、セーシェルは含まれていません。

セーシェルは、日本人にはあまり知られていない国ですね。

アフリカ大陸の東端から1300km離れたインド洋に浮かぶ島国です。

島の数は、なんと115にも及びます。

民族構成は、アフリカ系、フランス系、アジア系民族からなり、カトリックが全体の8割を越えます。

昔から、ヒンデュー教者も少数ですが定住しており、アフリカ文化とアジア文化が入り混じる面白い国です。

また、フランス統治時代の名残で、フランス語がベースになっているセーシェル・クレオール語が、今でも公用語として話されています。

セーシェルは、独特な生態系を持った国で、美しい自然を求めて訪れる観光客も多いようですが、最近では、その環境が脅かされているようです。

『THE LEGATUM PROSPERITY INDEX™ 2019』によれば、世界におけるセーシェルの繁栄度は48位です。

治安、個人の自由度、個人と社会のつながりなどを示すソーシャルキャピタル、経済の質、政府のクリーン度、投資環境、企業の質、マーケットアクセスやインフラ、生活状況、ヘルスケア、教育、自然環境、これらすべてにおいて世界ランキング70位以内をキープしており、アフリカではトップを誇っています。

外務省の海外安全情報によると、現在、感染情報をのぞいて、とくに何の危険情報を出されていません。

2位 モロッコ

Insurlyが旅行者を対象にリサーチした世界の治安ランキングによると、モロッコの治安は79位でした。

WHOが発表した平均寿命は、76歳です。

モロッコといえば、日本人女子のあいだで、可愛いバブーシュやランタンなどが流行っており、観光で訪れる方も多いですね。

砂漠でラクダに乗る経験など、日本では普段できないことに挑戦したい!

という人達にも人気があります。

国の繁栄度ランキング『THE LEGATUM PROSPERITY INDEX™ 2019』によれば、モロッコの繁栄度は世界で100位です。この他、投資環境が68位と高い評価を得ています。

その他の項目に関しては、個人の自由度118位、個人と社会のつながりなどを示すソーシャルキャピタルが163位、企業の質84位、経済の質92位、政府のクリーン度98位、マーケットアクセスやインフラ62位、生活状況95位、ヘルスケア110位、教育116位、自然環境117位、とバラつきが見られます。

外務省の海外安全情報では、全土でレベル1(十分に注意)の危険情報が出されています。

日本人を狙ったスリ、ひったくり、強盗、詐欺、ナイフを使った強盗なども報告されているようなので、十分に注意しましょう。

3位 チュニジア

チュニジアは、地中海に面した北アフリカの国です。

アフリカの由来にもなったことで有名な国です。

2010年には、大統領の退陣要求デモが全土に広まり、アラブの春の火付け役になったことで有名ですが、現在では、政権が入れ替わりだいぶ落ち着いています。

Insurlyが発表した、旅行者の安全度を示す治安ランキングによると、チュニジアの治安は世界で82位でした。

WHOが発表した平均寿命は76歳です。

『THE LEGATUM PROSPERITY INDEX™ 2019』によると、チュニジアの繁栄度は、世界で95位です。

政府のクリーン度や統治の質を示すガバナンスが世界で65位と、比較的高く評価されています。

生活状況も良く、世界で77位とアフリカではトップクラスです。

この他の項目では、治安122位、個人の自由度88位、個人の社会のつながりなどを示すソーシャルキャピタル140位、投資環境は97位、企業の質104位、マーケットアクセスやインフラ82位、経済の質106位、ヘルスケア94位、教育94位、自然環境146位とバラつきが見られますが、今後の発展が楽しみな国です。

外務省の海外安全情報によれば、アルジェリア・リビア国境地帯を含む南部砂漠地帯や、カスリン県でレベル3(渡航中止勧告)が出ています。その他全域でレベル1~2も出ています。

日本人を襲う犯罪も報告されており、ひったくり、強盗、スリ、侵入盗などには十分に気をつけるようにしましょう。

これらの犯罪は、主にチュニス市中心部で起きているようです。

4位 エジプト

エジプトの治安は、Insurlyが発表した調査した世界の治安ランキングで65位でした。WHOが発表した平均寿命は70.5歳です。

エジプトは、ナイル河やピラミッドといった観光国のイメージがありますが、実は、それはほんの一部。

エジプトの大半は砂漠で、その割合はなんと国土の95%も占めます。

エジプトは2011年のアラブの春以降、軍事クーデターが勃発し、軍事政権が支配する時代が数年続きましたが、2014年に憲法が改正され、民政へと戻りました。

国の繁栄度を示す『THE LEGATUM PROSPERITY INDEX™ 2019』によると、エジプトの繁栄度は、126位で、テロや紛争、犯罪といった判断要素にもとづく治安のランキングは、126位でした。

政府のクリーン度は143位、経済の質は143位と、まだまだ問題を抱えるエジプトですが、マーケットアクセスやインフラ、企業の状態は比較的良く、生活環境も世界で87位とそれほど悪くはありません。

外務省の情報によると、リビア国境地帯でテロの危険性があり、最高でレベル3の渡航中止勧告が出ています。

最近でも、2019年に大エジプト博物館付近で爆発がありました。

2020年9月現在でも反政府デモが続いているので、十分に気をつけましょう。

5位 アルジェリア

アルジェリアは、北アフリカの国で、アフリカ大陸で一番国土が広い国です。

民族は、80%がアラブ人、20%がベルベル人で構成されています。

公用語は、アラビア語とベルベル語で、話されている言葉はアラビア語のアルジェリア方言です。99%がイスラム教。アルジェリアとモロッコの仲は悪く、25年以上も国境が封鎖された状態が続いています。

Insurlyが旅行者の安全度を発表した世界の治安ランキングでは103位でした。

WHOが発表した平均寿命は、76.4歳でした。

『THE LEGATUM PROSPERITY INDEX™ 2019』のランキング調査では、アルジェリアの繁栄度は、世界で110位でした。同じ調査による治安ランキングは、世界で53位となっており、アフリカ大陸では、セーシェルの次に治安の高さが評価されています。

さらに注目すべきは、生活水準の高さで、生活状況が世界で71位、ヘルスケア73位、教育が87位と、比較的高く評価されています。

しかし、それ以外の項目ではバラつきがあり、改善の余地があると言えるでしょう。

具体的には、
個人の自由度134位、政府のクリーン度や統治の質を示すガバナンスは116位、個人と社会のつながりなどを示すソーシャルキャピタル149位、投資環境は136位、企業の質140位、マーケットアクセスやインフラ104位、経済の質129位、自然環境131位となっています。

外務省の海外安全情報によれば、テロ・誘拐事件等の発生により、リビア、ニジェール、マリ、モーリタニア国境地帯、イリジ県イナメナス地区にレベル4の退避勧告が出されています。

この他、多くの地域でレベル3(渡航中止勧告)やレベル2(不要不急の渡航やめる)が出ているので、訪れる際には、外務省のリアルタイム危険情報を確認するようにしましょう。

アフリカの治安は良いが、十分に気をつけよう!

この記事では、アフリカで治安の良い国Top5をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

広大な自然を思い切り楽しみたいですね。

しかし、アフリカは、場所によって危険な地域もあるので、安全な国だからと言って、油断することなく、スリやひったくりなどに巻き込まれないようにしましょう。

最新の、世界の治安ランキングについては、以下の記事で紹介しています。

「世界の治安ランキング2020!各国の安全度を比較」

【参考文献】
『Classement 2020 des pays les plus sûrs』|Insurly https://insurly.fr/indice-risque-pays』
『THE LEGATUM PROSPERITY INDEX™ 2019』|Legatum Institute Foundation https://www.prosperity.com/rankings
『世界の平均寿命ランキング・男女国別順位、WHO 2018年版』|MEMORVA https://memorva.jp/ranking/unfpa/who_whs_life_expectancy.php
『危険・スポット・広域情報』|海外安全ホームページ https://www.anzen.mofa.go.jp/riskmap/